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極小ベアリングで世界シャア6割を占めるミネベアミツミ<東証コード:6479>のユーロ円CB(2022年8月)が、転換の準備段階に入った。
〇転換制限条項から解放された
同社のユーロ円CBには転換制限条項(2020年8月2日までは、ある四半期の最後の取引日に終了する20連続取引日の株価の終値が転換価格の130%を超えた場合に限って、翌四半期に予約権を行使できる)が設定されていたが、8月3日に制限条項から解放された。
2015年7月の起債から2020年6月30日まで、株価は転換価格の130%水準(2,689円)を一度も上回ったことがなかった(図参照)。つまり、今年の8月2日まで全く転換する機会がなかった。
〇株価は制限条項解放後の高値を更新
昨日の終値が、転換制限条項解放後の高値2,264円を付けた。
11月24日以降の終値は転換価格を上回り、株価と転換価格の差が拡大している。
〇乖離率は縮小傾向
転換期限は2022年7月30日と期限まで余裕があるものの、乖離率が低下傾向にある(図3)。昨日、理論価格109.48円に対し、CB価格が109.48円で、乖離率は11.24%と今年の最低水準を更新した。
まだ、転換を意識する水準ではないが、株価が転換価格を上回っていればいずれ転換が始まる。転換制限条項の呪縛から解放されたため、「ハードル」が低くなったためだ。
〇転換によりEPS希薄化の可能性は低い
CBの残額200億円は967.1万株に相当するが、仮に転換されても同社は自己株式(直近で1,867.7万株を保有)で充当する可能性が高い。したがって、CB転換により新株が発行される可能性は低く、1株当たり利益(EPS)の希薄化を懸念する必要はなさそうだ。
投稿者プロフィール
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大学時代から株式投資をはじめ、証券会社のトレーダーとなる。以後、30年
金融畑一筋。専門分野は債券、クレジット。
日本証券アナリスト協会検定会員(CMA)、国際公認投資アナリスト(CIIA)
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