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トランプ氏の政策によるインフレ懸念から、米国債利回りが上昇しています。昨年8月に4%を下回っていた30年国債の利回りは4.96%と、約1%も上昇しています。
特に長期債、超長期債の利回りが上昇しているため、イールド・カーブがスティープニンしています。
10年国債と2年国債の金利差は0.38%、30年2年は0.57%と利下げ開始以降の最大水準です。
米国株式市場は金利の上昇が嫌気され下落。
株式市場と債券市場の割高・割安を判断材料の一つ、イールド・スプレッド(10年国債利回りと益利回りとの金利差)はS&P500指数は0.7%に拡大。
一方、日本市場では、国債金利が上昇基調にあるものの10年債利回りは1.2%、TOPIXの益利回りが6.75%なので、イールド・スプレッドはマイナス5.55%と、株式市場に割安感があります。
TOPIX構成銘柄2123銘柄の内PBRが1倍を下回っている銘柄は、1000銘柄程度存在しています。
日米株価を比較すると、日本株には割安感があります。
ということで、今年は日本株が再び注目される年となるでしょう。株価上昇のタイミングは石破総理の退陣です。今年は参議院選が7月に予定されているため、解散次期は早ければ3月。遅くとも7月となるでしょう。いずれにせよ自民党は大敗することでしょう。
日本の株が上がらないのは石破内閣が機能していないからです。
〇米国債券
米国債券市場ではインフレが懸念され、国債金利が上昇。今年は、トランプ政権による関税引き上げの影響で、インフレ率が上昇。利上げの年となるかもしれません。
クレジット市場では、ジャンク債が堅調。資金は投資適格からスプレッドの厚いジャンクに流れているようです。
〇エマージング今年はエマージング市場にとって厳しいとしとなりそうです。特に、中国・香港市場の株式指数は昨年末比5%も下落しております。
エマージング市場は株・債券(価格)とも下落しております。
〇フランス
フランス国債の価格下落がとまりません。ECBは利下げを実施しているものの政治不安から国債金利が上昇。国債利回りはギリシャ国債を上回る水準で推移しています。
ギリシャの格付けはBa1(MDY)、BBB-(S&P)、フランスはAa3u(MDY)、AA-u(S&P)。
売られ過ぎの状況です。BIDが逃げているのでしょう。
〇インド
インド市場は中・小型株指数が5%を超える下げとなりました。昨年大幅に上昇した反動でしょう。新興市場の中で唯一上昇が期待できそうなインド株。
インドの長期ストーリーは崩れていません。下落したら買い!
データ:Bloomberg
証券アナリスト協会認定アナリスト(CMA)
国際公認投資アナリスト(CIIA)
AFP
藤井理
投稿者プロフィール
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大学時代から株式投資をはじめ、証券会社のトレーダーとなる。以後、30年
金融畑一筋。専門分野は債券、クレジット。
日本証券アナリスト協会検定会員(CMA)、国際公認投資アナリスト(CIIA)
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