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岩谷産業(東証コード:8088)は2020年10月22日に償還を迎えるユーロ円CBを発行している。このCBは2015年10月6日に起債された。当初の転換価格の設定水準が基準値の+3.06%と低く設定されたため、株価が翌日10%以上急落した。
転換がなかなか進まなかったが初の転換は7月に14.5億円確認された。
現在、株価は転換価格を上回っているため転換は着々と進んでいるだろう。
転換期限は10月8日。期限まで15営業日に迫っている。
〇CB起債前後の株価推移
図はCBが起債前後の株価推移を示している。(株価は併合調整後)
転換価格のプレミアムが3.06%と低かったこと、CB起債にともなう潜在株式数の比率が発行済株数の16.46%と大きな数字だったため、翌日の東京市場で株価が10%を超える下げとなった。
〇今年に入ってからの株価
図は今年に入ってからの株価の推移と転換価格を示している。
4月6日以降の株価の終値は転換価格を上回って推移している。
転換は7月に14.5億円が確認された。この転換により、新株が40万株強発行された。
〇乖離率の推移
図は乖離率の推移を示している。
乖離率は既に剥げ落ち0%前後で推移している。
現在の株価は転換価格を14%程度上回っているため、転換は順調に進みそうだ。
初の転換が確認された7月の株価の終値の高値は3,805円だった。8月の高値もほぼ7月と同じ3,810円。8月の転換額が注目される。なお、この値は9月18日に東京証券取引所が公表する。
同社は2021年3月期1Q時点で自己株式は106万株保有しているものの、7月の転換に新株が発行されたため転換には新株が発行される可能性が高い。
残額285.5億円は新株788.8万株に相当する。
転換期限まであと本日を含め15営業日しかない。
投稿者プロフィール
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大学時代から株式投資をはじめ、証券会社のトレーダーとなる。以後、30年
金融畑一筋。専門分野は債券、クレジット。
日本証券アナリスト協会検定会員(CMA)、国際公認投資アナリスト(CIIA)
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