共立メンテナンスに不思議な転換


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7月のCBの転換額は国内、国外の合計が215億円だった。毎月20日に東証から各社の月末上場株式数が発表されている。その中で、その月の転換社債の転換額を知ることができる。一般的にはCBが株に転換されると新株が発行されるためEPSが希薄化する。EPS希薄化はPERを上昇させるため、株の売り材料となる。

7月分の新株引受権付社債(CB)の転換金額が東証より発表された。転換額は前月6月分の56億円を大きく上回る215億円だった。

公募債が9銘柄、第三者割当銘柄が1銘柄、合計10銘柄が株式に転換された。

転換額最も大きかった銘柄はソニー6回債の81.74憶円、次は先月コールが行使されたSBI ホールディングス2022年9月債の79.3億円だ。

転換ではないが東和薬品2022年7月債のPUTが行使されたため発行額150億円の内、108.5億円の償還が確認された。

額面10億円以上の転換が確認された4銘柄

  1. ソニー6回債<東証コード:900066758>の転換が81.74億円確認された。転換には自己株式が用いられたため新株は発行されなかった。残額は1092.32億円だ。ソニーは転換に対応できる自己株式を保有している。すでにコールが発生しているため、今後も転換が進みそうだ。
  2. SBIホールディングス2022年9月償還のユーロ円CBの転換が79.3億円確認された。この銘柄は7月16日にコールが行使され、それに伴い償還が9月14日、転換期限が9月9日にリセットされた。転換には自己株式が用いられた。株価は転換価格を大きく上回っているため転換は順調に進みそうだ。
  3. DCMホールディングス1回債<東証コード:900013050>の転換が30.69億円観測された。この転換により新株が317.7万株発行された。
  4. この銘柄はソフトコール条件を充たしていること、転換期限が12月に迫っているため転換がすすみそうだ

 

  1. 岩谷産業2020年10月償還のユーロ円CBの初の転換が確認された。岩谷産業は自己株式を106万株保有しているが、これを転換に用いたとしても発行株式数に対し13.58%に相当する682.7万株の新株が発行される。
  2. 転換額は11.45億円。この転換により新株が40.06万株発行された。CBの残額は285.5億円。すべて株式に転換されると株数は788.8万株に相当する。これは発行株数の15.69%にあたる。

 

その他

 

不思議な転換が確認された。その銘柄は、共立メンテナンス4回債<コード:900049616>だ。額面500万円の転換が確認された。

このCBの転換価格は6,041.5円だ。

図1はCB起債以来の株価の推移と転換価格を表示した。

 

株価が転換価格を上回ったのは2018年6月から7月の数日のみだった。

 

先月7月の株価高値は16日に付けた3,725円だ。

 

転換社債を転換する場合の最低条件は株価が転換価格を上回ること。

CBを株式に転換するということは転換価格で株価を購入すること。つまり、転換は6,041.5円で株を購入するのと同じことだ。

CBの保有者が共立メンテナンスの株が欲しい場合、CBを市場で売却し、その売却代金を元に株式市場で株を購入すればよい。わざわざ2,000円以上の高い株を買う必要はない。

 

実はこの銘柄については過去に同様の転換が確認されている。それは今年の3月だ。

3月の株価の高値は3,630円だ。

誰が何の目的で転換させたのか理解に苦しむ。

 

転換が確認された月 転換額 月の高値
2020年7月 ¥5,000,000 ¥3,725.00
2020年3月 ¥3,000,000 ¥3,630.00
2018年7月 ¥4,000,000 ¥6,110.00
2018年6月 ¥1,000,000 ¥6,370.00

投稿者プロフィール

タダシ
大学時代から株式投資をはじめ、証券会社のトレーダーとなる。以後、30年
金融畑一筋。専門分野は債券、クレジット。
日本証券アナリスト協会検定会員(CMA)、国際公認投資アナリスト(CIIA)

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