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米国債市場では、ハイイールドETF(HYG)が堅調だ。投資適格ETF(LQD)が伸び悩む中、クレジット市場ではジャンク債に資金が流れているようだ。
投資適格からジャンク債
クレジット市場では投資適格ETFからハイイールドETFに資金が流れている。
昨年末を100とした場合、投資適格ETFの94.67に対し、ハイイールドETFは、101.02だ。
現在、ハイイールドETFは昨年末の水準を上回っているが、投資適格ETFは、年末の水準を下回っている状況だ。
投資適格債が売られている要因には、投資適格債のスプレッド(国債との金利差)が薄く、国債金利の影響を受けやすいことが考えられる。
そこで、5年国債の利回りを調べると、昨年末0.36%だった利回りが4月6日時点で0.87%に上昇した。
同様に格付別の利回り変化を調べると、高い格付け債ほど金利の上昇幅が大きいことが確認できる(表参照)。
同期間の上昇幅はA格債が0.56%、BBBは0.58%と国債の上昇幅を上回ったものの、ハイイールド債であるBB格債は0.3%、B格債は0.13%と国債金利の上昇幅を大きく下回った。
その要因には、ハイイールド債の厚いスプレッドがバッファーとなり、金利上昇を抑えていることが考えられる。
Date | 5年国債 | A 5Y | BBB 5Y | BB 5Y | B 5Y |
2020年12月31日 | 0.36% | 0.78% | 1.04% | 2.97% | 3.99% |
2021年4月6日 | 0.87% | 1.34% | 1.62% | 3.26% | 4.12% |
変化幅 | 0.51% | 0.56% | 0.58% | 0.30% | 0.13% |
投稿者プロフィール
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大学時代から株式投資をはじめ、証券会社のトレーダーとなる。以後、30年
金融畑一筋。専門分野は債券、クレジット。
日本証券アナリスト協会検定会員(CMA)、国際公認投資アナリスト(CIIA)
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