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電機設備工事最大手の関電工<1942>が2016年3月に起債したユーロ円CBの転換期限が迫っているものの、
転換が全くすすんでいないため発行額200億円が償還を迎える可能性が高まっている。
<2021年3月31償還のユーロ円CB基本情報>
起算日:2016年3月14日
転換期限:2021年3月17日
償還日:2021年3月31日
転換価格:1,111.8円
発行額(残額):200億円(200億円)
転換制限条項:2021年12月末までは、四半期最後の20連続営業日において、株価が転換価格の130%を超えた場合、翌四半期に転換権を行使することができる。
一度も転換制限条項を充たすことがなかった
株価は同CBの起債以来、一度も転換制限条項を充たすことができなかったため発行額200億円が全額流通している(図1参照)。
今年の1月に転換制限条項が無効となったため、いつでも転換が可能となったものの、株価は転換価格を下回っているため転換の可能性が低い。
株価が転換価格1,111.8円以上に上昇する確率を求めたところ、確率は0.19%という低い値だった(ボラティリティ:22%)。現状、転換される可能性はほとんどないと言える。
しかし、まだ転換期限までは43日残っている。かつて、国内CB市場で全く転換が進んでいなかったソニーCB3,000億円が転換期限1ヵ月前の株価急騰により全額転換されてこともあった。この時の株価上昇要因は、出井会長の退任とストリンガー会長の就任だった。果たして関電工に株価を押し上げる材料は出るか。
投稿者プロフィール
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大学時代から株式投資をはじめ、証券会社のトレーダーとなる。以後、30年
金融畑一筋。専門分野は債券、クレジット。
日本証券アナリスト協会検定会員(CMA)、国際公認投資アナリスト(CIIA)
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