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割安な水準に放置されていたANAホールディングス(東証コード:9202、以下 ANA と呼ぶ)2022年9月償還のユーロ円CBに、
変化が出始めた。このタイミングを逃せば、後悔することになりそうだ。
〇ユーロ円CB2024年9月債と2022年9月債のカーブが順イールドに
同社のユーロ円CB2銘柄は株価の上昇を背景に買われ、利回りが低下し、今まで逆イールドだった2022年9月債と2024年9月債の利回りが逆転した。
一般的にイールドカーブは残存期間が短い債券ほど利回りが低く、長い銘柄ほど利回りが
高くなる順イールドを描く。同社の国内債の利回り形状は順イールドだが、
ユーロ円CBの利回りは償還期間の短い2022年9月債の利回りが2024年9月債の利回りを上回る状態が続いていた。
しかし、昨日のイールドカーブが正常化した(図1参照)。
〇ユーロ円CB2022年9月債と超長期41回債利回りも正常化
ユーロ円CB2022年9月債と超長期41回債(2039年11月償還)の利回りも今までは逆イールドだったが、
昨日カーブが正常化した(図参照)新型コロナの影響を受け社債利回りが上昇、
4月27日以降はユーロ円CBの利回りが41回債を上回り一時、その差は1.2%近くまで広がっていた。
昨日の債券市場では株価の上昇が好感されCBが買われたが、社債が売られ利回りが上昇した。
CBの利回りは2.06%から1.827%に低下する一方、41回債は1.915%から1.94%に上昇した。
金利差が0.113%とプラスに転じた(図参照)。
株価の反転を受け、今まで歪だったCBの利回りが修正されているようだ。
CBは株価が上昇すれば額面を上回る可能性も残されている。
株価が落ち着けばCBの最終利回りが社債と比較し割安なため、一段買われる可能性が高い。
ユーロ円CBに投資を考えている投資家は、決断の時だ。
投稿者プロフィール
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大学時代から株式投資をはじめ、証券会社のトレーダーとなる。以後、30年
金融畑一筋。専門分野は債券、クレジット。
日本証券アナリスト協会検定会員(CMA)、国際公認投資アナリスト(CIIA)
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