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三井E&Sホールディングス(東証コード:7003)の株価の終値が今年の3月20日の377円に並んだ。
三井E&Sホールディングスは社債を5銘柄発行しているが社債価格も急落、利回りが急騰した。イールドカーブは逆イールドだ。
償還が5銘柄中、一番短い2021年9月の19回債の利回りは15.54%という水準だ。
市場の不安が募っている。
〇三井E&Sホールディングスの株価推移
図は年初来の株価の推移を示している。
昨年末の株価は890円だったが昨日の終値は377円だ。株価の水準は昨年の42.35%だ。
株価は75年1月以降で最低の水準だ。
〇債券市場
社債は以下の5銘柄、350億円が流通している。なお、社債の格付けはJCR BBだ。
つまりジャンク債だ。
- 19回債0.46%2021年9月15日償還 100億円 残存0.958年
- 16回債1.03%2021年12月10日償還 50億円 残存1.195年
- 18回債1.01%2022年9月14日償還 50億円 残存1.958年
- 21回債0.62%2022年12月15日償還 100億円 残存2.211年
- 20回債0.7%2023年9月15日償還 50億円 残存2.964年
表は9月29日と30日の価格と利回り、それぞれ前日比だ。
図は社債価格と利回りの推移だ。
Dates | 19回債 | 16回債 | 18回債 | 21回債 | 20回債 |
9月29日 | ¥89.82 | ¥88.49 | ¥85.58 | ¥84.19 | ¥81.71 |
9月30日 | ¥87.47 | ¥86.66 | ¥83.73 | ¥82.47 | ¥80.81 |
前日比 | ¥-2.34 | ¥-1.83 | ¥-1.85 | ¥-1.72 | ¥-0.89 |
Dates | 19回債 | 16回債 | 18回債 | 21回債 | 20回債 |
9月29日 | 12.37% | 12.08% | 9.81% | 9.25% | 8.43% |
9月30日 | 15.55% | 14.14% | 11.17% | 10.40% | 8.90% |
前日比 | 3.18% | 2.06% | 1.36% | 1.15% | 0.47% |
社債は残存年数が短い債券ほどう売られ利回りが上昇したことが分かる。残存が一番短い0.95年19回債の利回りは15.55%。利回りが最も低い債券は残存が一番長い2.964年20回債の8.90%だ。19回債と20回債の残存年数は2年程度だが利回りは半分程度だ。
図は昨年末と2020年9月末のイールドカーブを示している。
昨年末のカーブはほぼフラットだったが逆イールドに変化した。
Dates | 19回債 | 16回債 | 18回債 | 21回債 | 20回債 |
2019年12月 | 6.21% | 6.22% | 6.12% | 6.18% | 5.95% |
2020年9月 | 15.55% | 14.14% | 11.17% | 10.40% | 8.90% |
昨日経営破綻した米国のオアシス・ペトロリアムはCB1銘柄を含む社債5銘柄を発行していた。社債の価格は残存1.08年6.5%2021年11月債が22.57ドル、残存5.58年6.25%2026年5月債が24.5ドルだった、社債価格はデフォルトを感知すると期待弁済率に収斂する傾向がみられる。
利回りが無視され価格が同じ水準に並びだしたら要注意だ。三井E&Sホールディングスの社債価格はそこまで下落していないが社債の動向に注目する必要がありそうだ。
2019年の日本の弁済率は帝国データバンクによると11.4%だ。
別件だが、昨日、ジャパンホテルリート投資法人が発行している社債(投資法人債)が急落した。
格付けはR&I A 、JCR A+と高格付けだ。
個人向けは5回債、7回債、10回債、11回債の4銘柄。
償還は5回債が2022年10月21日 一番長い11回債が2029年6月14日だ。
5回債のこの水準は魅力的。店頭でこの価格でOFFERがあるかは別。
投稿者プロフィール
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大学時代から株式投資をはじめ、証券会社のトレーダーとなる。以後、30年
金融畑一筋。専門分野は債券、クレジット。
日本証券アナリスト協会検定会員(CMA)、国際公認投資アナリスト(CIIA)
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