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米国10年国債利回りが上昇し1%台に乗せたことを受け、世界各国の10年国債利回りも上昇に転じている。特に隣国のカナダ、英国、オーストラリアの金利上昇が顕著だ。
〇米国10年債利回りは2日で12bp上昇
1月5日に0.96%だった米国10年国債利回りが2日間に0.12%上昇し1.08%となった。
米国債の上昇を受け、各国の10年債利回りも上昇した(表参照)。
以下の表から、利回り上昇幅の高い国は、豪が10bp、カナダが8bp、英国が7bp、ドイツ5bp、日本が3bpという順だ。
Dates | 米国 | カナダ | 英国 | ドイツ | 日本 | 豪 |
1月5日 | 0.96% | 0.71% | 0.21% | -0.58% | 0.01% | 0.98% |
1月7日 | 1.08% | 0.79% | 0.28% | -0.53% | 0.04% | 1.08% |
変化幅 | 0.12% | 0.08% | 0.07% | 0.05% | 0.03% | 0.10% |
〇過去2年の相関はいずれの国も高いが、過去1年のデータではカナダと英国が高い
米国10年国債と各国の10年国債との相関は、過去2年のデータでは日本以外の国は
0.9前後と高い値だったが、1年のデータではカナダと英国が0.9%前後と高い数値が求められた(下表参照)。
特に日本の10年国債金利は日銀の強い監視下にあるため、金利の上昇が抑えられている格好だ。
米国10年国債との相関係数 | ||
過去1年 | 過去2年 | |
カナダ | 0.977 | 0.978 |
英 | 0.887 | 0.971 |
独 | 0.453 | 0.804 |
豪 | 0.661 | 0.884 |
日本 | -0.391 | -0.385 |
〇イールドカーブがスティープニング
10年債の利回り上昇により、各国では10年国債と2年国債の金利差が拡大、イールドカーブがスティープイングした。ドイツや日本以外の国でその傾向が顕著だ(図1参照)。
長短金利差が拡大したことで、金融機関の収益改善が期待される。
投稿者プロフィール
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大学時代から株式投資をはじめ、証券会社のトレーダーとなる。以後、30年
金融畑一筋。専門分野は債券、クレジット。
日本証券アナリスト協会検定会員(CMA)、国際公認投資アナリスト(CIIA)
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