大豊建設3回債はCB市場のミステリー、背後には間接TOBか?


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大豊建設3回債<東証コード:900031882>には不思議な現象が確認されている。

それは乖離率がプラス推移しているものの、CBが株式に転換されていることだ。

乖離率がプラスということは、転換するよりCBを市場で売却することで高い利益を得ることが出来る状態だ。

発行額80億円は発行済株数の15%に相当する。CBの乖離率は転換が始まった10月の平均は7.6%、

この水準はTOBのコストより割安だ。間接的なTOBが仕掛けられている可能性も推測される。

 

〇転換額は発行額の48.3%相当する35.07億円

同社3回債は2020年8月に発行されたばかりだが、転換は10月に31.64億円、11月に3.43億円、

合計35.07億円が確認されている(表参照)。起債してたった2ヶ月で転換が始まるのは異例のはやさだ。

  転換額(億円) 残額(億円) 新株発行 発行済株式数
10 31.64 48.36 991,135 18,433,163
11 3.43 44.93 0 18,433,163

 

〇乖離率はプラス推移

株価はCB起債以後大きく上昇しているものの、乖離率はプラス圏で推移している(図1参照)。

終値を基準とした場合の乖離率はプラスだった。そこで念のためにCBの約定価格を1日の最低、株価を高値とした場合の乖離率を計算した(図2参照)。このケースでは昨日24日時点で-0.53%とCB起債以来初のマイナスを付けた。

〇12月24日の約定ベースの乖離率はプラス

昨日の約定は額面1700万円が確認されたが乖離率はすべてプラスだった。

例えば9時2分に額面200万円が119.85円で取引きされていた。このCBを株式に転換した場合の理論価格は3,651円(119.85円×3,046円転換価格÷100)となる。この時の株価は3,595円とCBを転換した場合よりも56円高い水準だった。仮に額面200万円を株式に転換すると3.7万円弱(200万円÷3,046円×56円)の損失となる。

 

約定時間 約定額面 単価 理論株価 株価 差額
13:47:47 ¥1,000,000 ¥120.50 ¥3,670.43 ¥3,630.00 ¥40.43
13:19:20 ¥1,000,000 ¥120.50 ¥3,670.43 ¥3,630.00 ¥40.43
13:10:33 ¥1,000,000 ¥120.50 ¥3,670.43 ¥3,630.00 ¥40.43
11:20:41 ¥1,000,000 ¥120.40 ¥3,667.38 ¥3,650.00 ¥17.38
10:59:58 ¥1,000,000 ¥120.35 ¥3,665.86 ¥3,650.00 ¥15.86
10:32:31 ¥2,000,000 ¥120.35 ¥3,665.86 ¥3,640.00 ¥25.86
9:21:17 ¥1,000,000 ¥121.00 ¥3,685.66 ¥3,645.00 ¥40.66
9:13:49 ¥6,000,000 ¥120.75 ¥3,678.05 ¥3,645.00 ¥33.05
9:10:58 ¥1,000,000 ¥120.05 ¥3,656.72 ¥3,640.00 ¥16.72
9:02:51 ¥2,000,000 ¥119.85 ¥3,650.63 ¥3,595.00 ¥55.63

 

株価の終値は1990年8月以来の水準を回復した。株価が上昇、CBは転換、背景には一体なにが隠れているのか。

 

投稿者プロフィール

タダシ
大学時代から株式投資をはじめ、証券会社のトレーダーとなる。以後、30年
金融畑一筋。専門分野は債券、クレジット。
日本証券アナリスト協会検定会員(CMA)、国際公認投資アナリスト(CIIA)

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