仕組債のクーポンはなぜ高いか?

川治に行きました

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自分年金8

仕組み債は爆弾付き社債です。

爆発するかどうかは市場次第。

たいてい爆発したときは取り返しがつきません。

仕組債の魅力は高クーポン!

10年国債がマイナスの時代

なんで高いクーポンが付くのでしょうか?

クーポンが高い=リスクが高いことを意味します。

一般社債では格付けが低い社債ほど高くなります。

今年5月にBB格のアイフルが1.5年債を発行。

クーポン0.99%(T+115bp )でした。

格付けBB以下はジャンク債と呼ばれ。

投資適格(BBB以上)と区別されます。

投資家はリスクが高い分、見返りを要求します。

 

リンク債やEB債の場合の発行体は高格銘柄が中心。

Aa以上銘柄が目立ちます。

仮に、普通の社債を発行したら金利は国債並み。

しかし、クーポン10%以上の銘柄もあります。

不思議ですね!

なぜでしょう?

ボーナスポイント?

そんな分けないです。

答えは

何かを売っているからです。

その売却金をクーポンに上乗せしています。

売っている商品はオプションです。

オプションにも“売り”と“買い”があります。

買えばお金を支払い

売れば貰えます。

仕組債にはオプションの“売り”が仕込まれています。

なお、不思議なのは

売りも買いも仕組債の業者が価格を決めていること。

いくらで売買されたか知るのは組成している業者のみ。

売った本人がいくらで売ったのか分かりません。

つまり。本来はもっと高いクーポンが付くはずです。

本来のクーポンとクーポンの差が証券会社の手数料になります。

 

EB

今回は前回の日経リンク債に続きEB債を説明します。

EB債とはエクスチャンジャグル・ボンドの略です。

なお、EB債とCB(転換社債)は似ていますが違う商品です。

CBは投資家の意思で株に転換します。

また、CBはCBを発行したい企業が発行します、

しかし、EBは違います。

発行企業と対象銘柄が異なります。

また、CBはCB保有者が権利を行使する権利があります。

一方、EB債は販売会社の意思により転換が決まります。

これは、CBはオプションを買っています。

しかし、EBは売っているためです。

 

それでは商品を見てみましょう。

発行体:香港上海銀行

格付け:Aa3(MDY)、AA-(S&P)

対象株式;ミネベアミツミ(6479)

発行日:2019年11月6日

受私日:2019年11月7日

利率:年5.1%

償還日:2020年5月7日

行使価格:100%

早期償還水準:当初価格×105%

ノックイン:当初価格×75%

 

前回の日経リンク債とほぼ同じ仕組みですが

EB債の場合、ノックインが発生した場合異なります。

設定水準に株価が戻らない場合、株が渡されます。

仮に

設定価格:1904円

ノックイン:1428円

コールレベル:1999円

株価が1428円を下回り、償還時1800円の時

額面100万円購入した場合

株数100万円÷1904円(525株)

単元株が100株なので

償還時に単元株500株と25株分の現金が支払われます。

つまり、このケースでは

500株と25.210084株×1800円=45378円

が償還時に支払われます。

 

額面割れがないケース

  • 株価が償還時まで1999円>株価>1428円
  • 株価が設定価格の105%以上を付けた場合
  • ノックイン後、株価が当初設定価格を上回った場合

投資家にとって①のケースがベスト

②はクーポンが途中償還日までしか受け取れません

③冷や冷やさせられます。

額面割れ

  • ノックイン後、株価が設定価格を下回る場合

過去6カ月の株価の値幅は500円弱

ノックインが発生してもおかしくおりません。

日経リンクと異なり、最悪時には株が渡されます。

株価が上昇すれは利益が得られ可能性もあります。

 

この商品の上値はありません。

償還金の最大金額は額面。

CBとは異なり上値期待が出来ない商品。

なお、償還前に売却することが出来ません。

(流動性がない商品)

 

クーポンが魅力的ですが上値期待は出来ません。

購入する場合に調べること

  • 対象銘柄の過去の推移(値幅)を確認する。

値動きが小さい銘柄ほどノックインの可能性が低いと言えます。

(可能性が低いとクーポンは下がります)。

 

日銀がマイナス金利政策をとっています。

クーポンが高い商品は魅力的。

しかし、おいしい商品には裏があります。

リスクを把握した上で購入しましょう。

 

次回は、EBと対象のCBについて説明します。

投稿者プロフィール

タダシ
大学時代から株式投資をはじめ、証券会社のトレーダーとなる。以後、30年
金融畑一筋。専門分野は債券、クレジット。
日本証券アナリスト協会検定会員(CMA)、国際公認投資アナリスト(CIIA)

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