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工作機器や工具商社の山善<8051>が2026年4月償還の転換制限条項付きユーロ円リキャップCBを100億円発行した。払込み金額のうち、60億円が自己株式の買入に充当される。
〇ハードルが高い転換制限条項
同CBにはハードルが高い転換制限条項が設定されている。
転換制限条項は、四半期最後の20連続営業日の株価(終値)が、①2024年4月末までは、転換価格1,292円の150%(1,939円以上)、②2025年5月以降は転換価格の130%(1,680円以上)超えた場合に予約権を翌四半期に限り行使できるものの、設定価格はいずれも2017年11月の高値1,399円を上回る水準だ。
一方、起債額の内、60億円が自社株の買入に充当される。自社株買いは本日4月15日から2022年3月末まで、上限株数が1,000万株だ。これは発行株数の10.57%に相当する規模となる。しかし、あくまでも株価が600円の場合だ。昨日4月14日の株価が1,050円であり、この価格を基準に買入可能株数を試算すると発行済み株数の6.04%にあたる571万株となる。
なお、CBは利息負担がないものの、この起債に伴い自己資本比率が41.4%から28.8%に低下した(CBが全額株式に転換されると自己資本比率が59%に上昇する)。
まずは、株価が転換価格を目指すことができるかどうか。株価上昇にはその他の材料が必要だ。
投稿者プロフィール
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大学時代から株式投資をはじめ、証券会社のトレーダーとなる。以後、30年
金融畑一筋。専門分野は債券、クレジット。
日本証券アナリスト協会検定会員(CMA)、国際公認投資アナリスト(CIIA)
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