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イタリア国債にイールドハンターの資金が流入しているようだ。
5年と7年、10年国債の利回りが年初来の最低水準を更新した。
また、この金利低下により、ドイツ国債との金利差が2015年5月以来の水準を付けた。
今度はこのスプレッドがどこまで縮小するかに注目が集まりそうだ。
〇イタリア国債の推移
図はイタリア国債の利回りの推移を示している。
昨日6日の水準は2年債が-0.297%(前日比-0.018%)、5年債が0.16%(-0.03%)、
10年債が0.775%(-0.032%)、30年債が1.681%(-0.019%)だった。
昨年末と比較すると金利低下は長期債ほど大きく、低下幅は2年債が0.243%、
5年債が0.527%、10年債が0.636%、30年債が0.797%だ。
〇イタリア国債とドイツ国債との金利差推移
イタリア国債とドイツ国債の金利差はいずれの年限も今年の最低水準を更新した。
昨日の終値ベースのスプレッドは2年債が0.4%、5年債が0.86%、10年債が1.28%、
30年債が1.76%だ。この水準は2015年5月以来だ。
〇ギリシャ国債とイタリア国債
2020年7月9日まではギリシャ国債利回りがイタリア国債を下回っていたため金利差はマイナスだった(図)。
しかし、その後イタリア国債が買われ金利が低下したため、15年債以外の金利差がプラスとなった。
なお、15年債の金利差は-0.05%とすぐにもプラスに転じそうな水準だ。
イタリア国債の格付け(MDY Baa3 U)はギリシャ(MDY B1)よりも高いため国債の金利差がプラス推移することに違和感はない。
ドイツ債とイタリア国債のスプレッドは長期債ほど厚いため長期債を中心にイタリア国債の金利低下余地はありそうだ。
投稿者プロフィール
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大学時代から株式投資をはじめ、証券会社のトレーダーとなる。以後、30年
金融畑一筋。専門分野は債券、クレジット。
日本証券アナリスト協会検定会員(CMA)、国際公認投資アナリスト(CIIA)
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