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今週はTOPIXの上昇率(2.55%)が日経平均の0.55%を上回りNT倍率は17.15倍に低下しました。久々にバリューに資金が流れ、PBR1倍割れ銘柄は前週末の587銘柄から575銘柄に減少しました。2023年3月に東証が「企業の資本コストや株価を意識した経営の実現に向けた対応」を発表して以降、PBR1倍割れが大きな話題となっています。PBRを分解するとPBR=ROE×PER となります。経営者はPERのコントロールができませんが、ROEについては自社株買いなどで操作ができます。そのため、多くの企業が余剰資金を使い自社株買いを実施。また、増配することで株価対策をしている企業が増加してきました。


・PBR1倍割れ企業:S&P500指数は10銘柄、TOPIXは575銘柄
米国S&P500指数構成銘柄(503銘柄)でPBR1を下回っている企業は10銘柄で、構成銘柄の約2%、一方、TOPIX構成銘柄の約35%がPBR1を下回っています。円安がさらに日本の株価を押し下げています。つまり、外国人投資家にとって日本株はチープです。

・不動産の次はPBR1倍割れ銘柄
日本経済は長引いたデフレのために、世界との物価格差が拡大しました。そのこともあり、日本の不動産価格は海外投機家にとっては割安。さらに円安が割安感を加速し、投機資金により東京を中心に不動産価格が上昇しました。
次に彼らが狙うのはPBR1倍割れでしょう。
・PBR1倍割れ銘柄の例
PBR1倍割れの例として、時価総額が高い順に10銘柄を挙げると、トヨタ(0.92倍)、本田技研(0.92倍)、日本郵政(0.51倍)、デンソー(0.66倍)、INPEX(0.77倍)、東海旅客鉄道(0.66倍)ENEOSホ(0.97倍)、大和ハウス(0.96倍)、日本製鉄(0.52倍)、関西電力(0.73倍)です。優良企業ばかりですね。10年後にはPBR1倍割れ企業は市場から消えている可能性が高いですよ。
・日本国債:超長期が売られカーブはスティープニング
日本国債市場では、20年超の超長期債利回りが上昇し、カーブがたちました。国債市場では、インフレを警戒する動きです。為替に円安により、輸入物価が上昇しています。輸入物価指数は企業物価の先行で、企業物価指数は消費者物価指数の先行指数です。
日銀の利上げはまだ不十分。最低でも政策金利は1.5%に引き上げられるでしょう。


・イールドスプレッド:日本はマイナス
日本株は上昇しているものの依然として、株式市場は債券市場と比べ割安です。日銀による政策の遅れが一因。TOPIXの益利回りは5.5%、国債が2.8%なので、国債利回りから益利回りを引いたイールドスプレッドはマイナス2.7%。S&P500はほぼ0。つまり、日本株が割安ってことです。

〇キャタピラーコマツレシオ
キャタピラーの時価総額は71.44兆円でコマツ6.165兆円なのでCATコマツレシオは11.58倍です。キャタピラーが売られ、コマツが買われたました。キャタピラーはAI関連としても買われていたので、米国市場でAIが売られると株価が下落します。キャタピラーのPERは39倍とコマツの16倍、サンドビックの24倍と比較すると割高です。10倍程度はAIが押し上げた可能性があります。


〇インド:高市総理インド訪問
高市総理がインドを訪問し、モディ首相と会談。インドと日本の絆がまた強く結ばれました。
平均年齢は28歳で、さらに人口ボーナス(15歳から64歳の人口が、それ以外の人口の2倍以上にある状態)期が2050年頃まで継続すると見込まれています。日本企業の進出がますます進み、インド経済の発展に貢献できるでしょう。
株式市場は外国人が2月以来の買い越しとなりました。小柄が中心に買われています。


データ:Bloomberg
国際公認投資アナリスト(CIIA)
証券アナリスト協会認定アナリスト(CMA)
AFP
藤井理
投稿者プロフィール
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大学時代から株式投資をはじめ、証券会社のトレーダーとなる。以後、30年
金融畑一筋。専門分野は債券、クレジット。
日本証券アナリスト協会検定会員(CMA)、国際公認投資アナリスト(CIIA)
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