日本製鉄CB、乖離率縮小、29年債は12%台に


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日本製鉄の株価が好業績を背景に上昇。日本製鉄のユーロ円CBは、株価上昇を背景に上昇したものの、上昇率は株価を下回りました。つまり、乖離率は縮小。

日本製鉄のユーロ円(通貨は円)は2029年償還債と2031年債の2銘柄。このCBの特徴は、転換価格の設定水準が低いことです。当初の設定は2029年債が基準価格の10%、2031年債が11.01%です。転換価格が市場株価に近いということは、高い銘柄よりも転換される可能性が高まる為、株価の重石材料となります。CBは転換されると、社債が自己資本に転換され、さらに償還金を支払う必要がありません。借金返済する必要がなく、自己資本が厚くなる。そのうえ起債手数料は投資家持ち。うまく転換が進めば、発行企業の財務内容が改善されます。これをうまく利用した企業としてはテスラが挙げられます。

最近のCBの特徴とし逆乖離に入る水準価格が上昇傾向にあり、転換が進むのは償還前の2~3カ月前の銘柄が多い傾向があります。

 

乖離率(CBのプレミアム)は株価が転換価格に近づくほど小さくなり、転換価格を超え、CBの理論価格が額面価格を大きく上回る(例えば150)と、証券額面100が意識され、逆乖離に入り、転換が進みます。

 

乖離率は2029年債、2031年債ともに6月下旬に30%以上でした。現在、2029年債が12.91%、2031年債は14.51%です。転換価格は2029年債が716.90円で、2031年債は723.50円です。株価は697.50円なので、パリティ(理論価格)は2029年債が97.29。2031年債は96.40です。

 

2029年債の転換期限は2029年1月31日なので、残存年数は約2.48年です。株価が転換価格に近づく(上まわる)とデルタが大きくなるためヘッジ売りが大きくなります。

もう一段株価を押し上げるには材料が必要です。USスチールの収益は今後の成長が期待できます。インド事業も期待できます。インド夏季5輪(2036年)が決まればインドで道路網、鉄道網など一気に進む可能性があるためです。2036年の5輪は2029年までに決まります。

 

日本製鉄の株価は転換水準には至っていないものの、乖離が剥おちる速度が速いので、乖離動向には注意する必要があります。

 

転換は日本製鉄の株価にポジティブに働きます。

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〇日本株;バリュー投資

NT倍率は16.10倍で、先週末の16.07倍から若干拡大。金曜日のフジクラの好決算が日経平均を押し上げたためです。今週は日米ともにMSCIバリュー指数よりも同グロース指数が上昇。

PBR1倍割れ(TOPIX)は544銘柄で、先週末比マイナス18銘柄。この水準は4月中旬以来の数です。PBR1倍銘柄に資金が流れているようです。中でも地銀のPBR1倍割れ銘柄の株価上昇が目立っています。株価の上昇率(前週比)はPBR0.84倍の山形銀行が13.1%、PBR0.76倍の秋田銀行が10.61%、PBR0.90倍の福井銀行は8.80%。すでにPBRが1を超している三菱FGはマイナス0.20%、三井住友はマイナス0.47%でした。

時価総額を基準とし、PBR1倍割れ上位5銘柄は、トヨタが0.95倍、本田技研が0.53倍、日本郵政が0.66倍、デンソーが0.95倍、INPEは080倍。

 

〇コマツ・キャタピラー:レシオは8.9倍

キャタピラー、コマツともに好決算を発表。キャタピラーの株価は発表後急伸したものの、エネルギー切れ。キャタピラーには割高の修正が入っているようです。

〇日本国債:2年債が気になる動き

2年国債金利が上昇し、10年2年のスプレッドが縮小。2年債は政策金利に敏感です。市場は利上げを先読みして動いています。

為替市場で日米協調介入が入ったものの、ドル円は157円台。本気なら盆休みで板が薄い

来週中に介入が入るでしょう。輸入物価の上昇を止めるには円安を止めないと。

 

〇インド:小型株指数が急伸

インド株式市場では小型株指数が買われています。これに伴い、日本で販売されているインド小型株ファンドの基準価格が上昇。多くのファンドの年初来騰落率がマイナス推移する中、HSBCインド小型株OPENの基準価格は前週比プラス2.47%で、年初来騰落率は9.67%と好成績。

〇日本の財政問題の解決方法

日本の財政悪化の要因は高齢化と過剰医療です。寝たきり高齢者人口は約248万人だそうです。1人当たり年金10万円と仮定すると、月の年金支払い総額は2480億円、年間2.9兆円。さらに、医療費には高額医療制度があるため医療支払い額は、ひと月の上限額は住民税非課税世帯が3.54万円、年収156万から約370万円では5.76万円です。年金額との医療費に差額が発生。これも過剰医療の要因だと思います。

寝たきりと医療問題。ものすごく難しい問題ですが、この負の連鎖を解決しない限り日本の財政は良くなりません。世界では寝たきり老人はいません。大変難しいい問題です。

医療の発展は喜ばしいものですが、高齢の寝たきりの方への過剰医療が必要かどうか。

政治の判断だと思います。今に自民党では無理でしょう。私は前回の衆議院選で今村充さんのお手伝いをしました。彼は東大理Ⅲ、ハーバードという経歴をお持ちで、過剰医療に疑問を持たれてるからです。

 

 

データ:Bloomberg

国際公認投資アナリスト(CIIA)

証券アナリスト協会認定アナリスト(CMA)

AFP

藤井理

投稿者プロフィール

タダシ
大学時代から株式投資をはじめ、証券会社のトレーダーとなる。以後、30年
金融畑一筋。専門分野は債券、クレジット。
日本証券アナリスト協会検定会員(CMA)、国際公認投資アナリスト(CIIA)

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